新馬調教 ハリー編  

2012年4月22日更新
 随分ながいこと、間が空いてしまいましたが・・・。これは乗っていないわけではなく、何も進んでいないわけでもありません。
新馬のトレーニング自体が、コツコツと本当に小さな地道なことの積み重ねなので、あまりこれと言った目だったトピックスがないためです。
ご了承くださいませ。
ハリー坊や。実は、この前、あるスタッフに調馬索をさせてから、左回りの時だけ突然外側にターンして、そのままリードを奪ってしまった。
それが、2,3回続いただろうか、完全に学習してしまい、恐るべき学習能力を見せ付けた(なぜ、悪いことだけ・・・)
それからMegが回すも、実は2回リードを奪われる。Tomさんのアドバイスをもらい、細いリードから太いトレーニング用のリードに換え、どうにか主導権を奪回した。
始めは小さな円から、次第に大きな円にしても受入れたのでその日はそれで終わり。
今度は乗ったとき。
どうやら、その日は馬場に入る前からごねてみたり、なんだか素直じゃない。
なんかやるかもな、と思っていたら案の定。
体力があるので、始めの20分くらいはひたすら走らせる。その時、いつものわがままの場所、入り口付近のフェンス沿いで突然のターン。
そう、左周りで、予告なしに急に右ターンをかけたもんだから。思わず体がバランスを失いそうになった。
危ない、あぶない・・・。
このキカンタロめ・・・!!(宮崎弁?分かります?)次は、がっつり手綱をもって譲らず、しばらくサークルを走らせる。
ぶれる気配がなくなったので、次は少し手綱を譲って楽に走らせる。それでも素直に従う。
あえて、今度はフェンス沿いのわがまましやすい角度に切り込むが、それもクリア。
上出来!!今日は十分。
あとは、両サイドの柔軟をして終わりました。
ショルダーも、前よりは随分動き出したかな。でもリバースアークはまだまだぎこちない。
ストップは、まだ刺さる感じ。ただ、ボイスの反応はめちゃくちゃいいのでうかつにしゃべれないくらい。
重心は、まだまだ後ろに乗らないけれど。
ハミ受けは、最近ぐんと良くなった。スタッフに乗せると、乗るたびに違いがわかる!!と、それも勉強になっているようです。
伸び幅のある馬だから、これからが楽しみです

 
2011年9月2日更新
新発見!!
ハリーに何日ぶりかに乗った。ここ数日、時間があまりなくて調馬索くらいしかできてなかったのですが・・
乗った瞬間、何!?この口の柔さは!?とびっくり。手にかかる抵抗があまりない。(いい時はね。もちろんずっとじゃないんだけど。)
この数日間に君は何を学習した!?と思いながらしばらく乗って謎が解けた。
そういえばこないだの終わりに、ハミに対する些細な抵抗で口を開けてプレッシャーから逃れようとしてたから、次はカブソンつけといて、とアシスタントの悠太君に私が頼んでいたんだった・・!!
私よりしっかりしているアシスタントはきちんとそれを守り、私に渡してくれたのでした(お恥ずかしや・・)
カブソン、恐るべし。ものすごいハミ受け。今まで、なんとなくつけるものだ、ぐらいにしか思ってなかったけど、
新馬にはここまで効果のあるものなのね。
サークルも、最初、ちょっと危ういかなとおもったけど、後ではキレイに修正できた。
しかし、一見良いと思うハミ受けに潜む次なる危険は、巻き込みすぎ。(ですよね?Tomさん?)これを学習してしまうと、なかなか取り返しのつかないことになるので
次からは、スピードをあまり気にせず、伸ばして運動させようと思います。
2011年月8月28日更新
ハリーは、いよいよ広馬場デビュー。・・といっても、実はアシスタントの悠太君に乗せてちょっと前に円馬場のトレーニングの後、クールダウンの意味も兼ねて
広馬場を歩かせていました。物見もしないし、なかなかいいんじゃない?と思ってその後、ジョグまでさせた時・・・
最初はサークルもまだ良かったのですが、止め時がまだ分からなかったのもあり(良い時にスパッと終わる決断が必要ですね)馬の疲れもあってハミにとことん抵抗し始め、
外方の脚で押しても内方の手綱を開いても外方側にどんどん逃げて行くばかり。それも、両回りとも・・。
ものすごく頭の良いハリー君は、それから私が乗り代わってもしばらくは同じ方法で勘違いのリリースを得ようと必死でした。
なんとかその日は折り合いをつけ、翌日また私が乗りましたが
ハミに抵抗することを完全に学習してしまったようで、これは乗ってやるとお互い無駄にファイトしなければならないなと判断し、一時騎乗トレーニングは休止。
そして、翌日からグランドワークでビッティングアップに切り替えること2週間。(それも最初はかなり混乱していましたが。)久々に広馬場で乗ったのが今回の写真です。
そしたら、あーら不思議(でもなんでもないのですが)両サイドとも、首がものすごく柔らかく、しかもハミを受ける位置まで学習してくれたようで見違えるくらいお利口さんになってました。
この写真は、実は広馬場で初の駈歩なのですが、割と芯が定まっています。内方のポジションもそこそことれて、初めてとは思えない体の使い方です。
速歩の踏み込みもいいし、反動も柔らかいので将来が本当に楽しみです。バック(後退)ももう覚えてきつつあります。新馬調教は楽しいものですが、頭のいい馬ならなお楽しいですね。
けど、こういう馬は今回のように悪いこともすぐ覚えてしまうので、そこは要注意です。いやあ、しかし面白い!!(親バカでごめんなさい!)

     
2011年5月28日更新
ハリーの新馬調教・その2
まずは、初めてのハミ着け。露骨に嫌な顔をしています(笑)生まれて初めて異物が口の中に入るので 嫌がるのも無理はありませんね。
けれど、少しでも不快感をなくすように、ビットを手で温めたり、味をつけたりと工夫します。
着けていきなり手綱で引いたりということはしません。しばらくは装着に慣れさせるだけです。

       
ハリーは実は前肢の外傷のあとが骨瘤(骨が変形してこぶみたいになるもの)になってしまい、その治療に時間がかかり、調教がずいぶん遅れてしまいました。
破行などはないものの、これから先に影響がでるといけないのでしばらくは騎乗馴致も見送りました。
その間、ビッティングアップなど、乗らずしてできるグランドワークを主に軽いトレーニングを進めてきました。
前肢の具合もだいぶ良くなってきたので、少しずつ、人が乗ることに慣れさせていきます。
まずはお腹だけ乗せて体重をかけることに慣れたらゆっくり跨ります。跨るときに人の足が馬の腰に触れただけでもびっくりする馬もいます。
  
跨っていきなり体を起こすと、馬の視界のその高さに人がいることに驚いて暴れる馬もいます。
特にサラブレッドの新馬は要注意です。幸いハリーはクォーター系なので、どっしりとした落ち着きがありましたが。
跨ったら、ワンレインストップ。ハミを片方に引いて首を取ります。グランドワークで首は両サイドある程度柔らかくトレーニングしてあります。
安全のためには不可欠なことです。(ちなみに乗っているのは、アシスタントの悠太君です)
まだ、主導権は、ロングリードを持ってる私にあるので、もうしばらくはリードを着けてグランドワークの延長でやります。
(*その際、騎乗した人が熟練したトレーナーならもちろんロングリードは必要ありません。)
これまでのハリーの反応は、比較的良いと思います。ここしばらくサラブレッドの新馬ばかりやってきたので、正直かなり楽です。我慢するし考えるクォーターはやっぱりいいなぁ
としみじみ思います(笑)けど、繊細で感受性の高いサラの子馬を扱ってこそ見えてきたものはとても大きいので、すごく今の私の糧になっています。
ハリーはもうすぐ去勢する予定なので、それまでにもう少しトレーニングを進めたいところです。術後、しばらくは休養なので。
それが明けたら、いよいよトムさんの出番ですね!!
2011年2月7日更新
ハリーという名の仔馬(母 キャンディ 父Smart O Lena San)
両親のがっちりした体型を受け継いで、明け2歳にしてこの風格!
母親がアパルーサなので、AQHAのペーパーがないのが残念ですが、スーパー中半といったところでしょうか?(笑)

 

初めての鞍つけ(サト゛ルブレーキング)は、緊張しますが、大人への第一歩。大事なステップです。
まずは、鞍を見せて匂いをかがせ、怖いものではないと認知させます。

 

パッドで背中やお尻など全身を撫で、最初はゆっくり、あとからはややラフに背中に置きます。
鞍を乗せます。腹帯を締める時は一番慎重に。じっとしててもそれはおとなしいのではなく、怖くてフリーズしてるだけの場合が多いです。
フリーズした後の動きが筋肉の緊張を爆発させて一番怖いので、ある程度軽く締めたら、少し歩かせます。
また、少し締めて歩かせて、を何度か繰り返して、しっかり締めます。

 

この子も少し緊張はしていましたが、今まで手をかけているので人間を信頼し、絵になるような暴れ方はしませんでした(笑)
初めはロングリードをつけて動かします。あまりにパニックになるようだったらこの時点で対処しますが、この時、無茶な暴れ方をせず
今まで通りボイスキューで止まるようならフリーにしてしばらく動かします。

 

ハリーにとって生まれて初めて、背中に変なものをつけられて、びっくりな日だったと思います。



この日は、その後、平常心で走って、ウォーで止まって、落ち着いて人のそばに来ることができたので終わりました。
子供なので、集中力も長続きしないので、調教、馴致は短期集中です。



まだしばらくは、体もできていないので乗ることはせず、鞍に慣れさせるだけです。
この子は、預りではないのでタイムリミットがないのでゆっくり時間をかけて馴致できます。何よりですね。
今年は明け2歳が3頭馴致の予定です。
他の子もまた、折をみて紹介していきたいと思います。お楽しみに!